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高山病とは? 高山病対策・予防法

高山病について

高山病は「山酔い」とも呼ばれ、高地などにおける酸素不足が原因で頭痛や吐き気などの症状が出る病気です。かかりやすい方、かかりにくい方いらっしゃいますが、人によっては標高2500m程度から症状が出てくることがあります。ワラスは約3100m、クスコは約3400mで、酸素濃度は海抜0mから比べると65%程度と低くなりますので、150mくらいのリマからいきなりやってくると高山病になることがあります。1~2日安静にしていれば症状が治まる軽度な病態で収まることもあれば、肺水腫や脳浮腫といったすぐに治療が必要な重度な病態におちいることもあります。肺水腫や脳浮腫の疑いが強い場合は強制的に高度を下げる必要があり、措置が遅れると死に至ることもありますので厳重な注意が必要です。

高山病にならないための対策・予防法

基礎体力と高度順応能力はまったく異なるものです(体力があるからといって高度に強いとは限らない)。初めて、もしくは久しぶりに高所へ上がる方は特に、またすでにクスコなどで高度に慣れている方でも以下の対策を取られることをお勧めします。

  1. 高所へ行き、そこより低い場所で宿泊する
  2. 高度順応をするために最適なのは、今いる場所よりも高い場所へ行き、その後そこよりも低い場所まで下りてきて睡眠をとることです。徐々に高度を上げていくことがよい高度順応となります。例えば標高約3100mのワラスに来る前に3400mのクスコを訪れている場合は、体が高度に慣れている可能性が高いですので、ワラスの町で症状が出る可能性は一般的に低いと思われます。もし標高の高いところを経験せず直接ワラスに来られるようでしたら、専用車を利用していれば、途中のコノコチャ(4100m)で下車し30分ほど軽く周囲を歩いてみると良いでしょう。体を高度に慣れさせ、その後標高の低いワラスで宿泊すれば、高山病にかかる確率は低くなります。路線バスで途中下車せずワラスに入られる場合は、以下に記載する予防策を取り、万全の状態で高山病を回避するか、標高の低いカルワスという町(2700m)で宿泊するという方法もあります。

  3. たくさん水分を補給し、たくさん排尿する
  4. 1日2リットル以上の水を補給し、こまめに排尿することで、体内の血液をサラサラ状態に保つことが重要です。肺で酸素を取っているのは血液自身ですので、血液の動きが活発であればあるほど酸素摂取量は減りにくくなります。

  5. 防寒対策をしっかりする
  6. 防寒対策をせず体を冷やしてしまうと、一発で高山病になります。特に頭や手足を冷やさないようにしてください。体は寒さを感じると、体の大事な部分である中枢(真ん中)を守ろうと酸素をそちらに集中させます。末端である手足、頭から酸素が少なくなり、頭痛になることが多いようです。

  7. 食べ過ぎ・飲酒・喫煙に注意する
  8. 消化を進めるためには酸素が必要です。ただでさえ酸素が少なく消化スピードが遅くなる高地で食べ過ぎてしまうと、消化のために貴重な酸素をひたすら消費してしまうことになります。いつもより少なめに、消化にいいものを食べましょう。特にチーズやトウモロコシの食べすぎは禁物。体が高度に慣れるまでは飲酒や喫煙も控えたほうが無難です。

  9. 高地に着いたらなるべく重い荷物を背負わず、走ったり歌ったりしゃべりすぎたりしない
  10. 高地に到着してすぐ、低地にいるときと同じように走ったり歌ったりしゃべりすぎたりするとすぐに酸素不足になります。また重い荷物を持ったり背負って歩いたりするだけでいつもより酸素を消費します。高地に着いたら、まず深呼吸をしてゆっくり行動する。重い荷物は持ってくれる人がいれば遠慮せず持ってもらう。酸素をたくさん取り込み、消費しない工夫が必要です。

  11. 体調を整え、睡眠薬など呼吸抑制作用のある薬の服用は避けましょう
  12. 睡眠不足も高山病に影響します。高地に入る前にはよく睡眠をとりましょう。睡眠薬など呼吸抑制作用のある薬を高地で服用することは危険を伴いますので避けたほうがよいでしょう。

  13. 高山病対策の薬を飲む
  14. できれば薬に頼らず、上記予防策をしっかり取って体を自然に順応させることが望ましいですが、短い期間でのご旅行でゆっくり高度順応ができない場合などは、薬に頼ってみるのも一つの手ではあります。高山病が発症してから服用してもあまり意味がないそうなので、予防的に飲むといいでしょう(実際発症してからでも飲んだ方がいいこともある)。日本では「ダイアモックス(成分:アセタゾラミドナトリウム)」という薬が処方されます。体の低酸素状態を改善する薬で、頻尿や手足の痺れなどの副作用があります。高山病予防としては、高地に行く1日前から半錠(125mg)を朝と夕に服用し、3000m以上の高地にいる間は3日目まで続けて飲むとよいと言われています(高度がそれ以上あがらない場合。続けて高度を上げていく場合はさらに連続して服用することもある)。ペルーでは、薬局で「アセタソラミデ/acetazoramide」と言えば、ダイアモックスと同じ成分の錠剤が購入できます。ボリビア発の高山病対策薬として「ソローチェ・ピルス(Sorojchi Pills、主成分:アセチルサリチル酸)」も薬局で売っており、予防の場合は2500m以上の高所に行く2時間程度前から服用を開始し、1カプセルを8時間おきに服用すると効果があるようです(15歳以下の子どもは服用不可)。どの薬もその影響で体の水分がたくさん出ていきますので、充分な水分補給(1日2リットル以上)が必要不可欠です。

  15. 最後に・・・・・・心配しすぎにご注意!
  16. 体質的に高度が苦手な方はこの限りではありませんが、「高山病になるかも・・・」「高山病になったらどうしよう・・・」と心配していると、なんとなく気分がだるくなってきて高山病にかかったような気持ちになることがあるので不思議です。以前、標高100mくらいのリマに到着された方がもう高地に到着したと勘違いされていて「あぁ、さすがに空気が薄いわね。フー」とおっしゃっていたことがあります。「予防策をしっかりとっているから大丈夫!それでもかかったらしょうがない!」と自分に言い聞かせ、気持ちを楽にするのも大事な要素かもしれません。

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