リマから450kmほど南へ。年間降水量1mmとも言われている荒涼とした砂漠の大平原に、ナスカの地上絵は描かれています。ハチドリや犬、クモ、サルなどに代表される絵や、絵よりも圧倒的に多い幾何学模様(直線、三角、台形など)まで、数十メートルから数キロメートルの地上絵が多数見つかっており、その数は数百とも、数千とも。農事暦を知るための天文学的サインだったのか、地下水源を示す暗号だったのか、はたまた宇宙人が地球に降り立つための滑走路や目印だったのか・・・。地上から眺めただけでは、どんな絵や模様が描かれているのかわからないのですから、描かれた動機が何だったのか、どうやって作られたのか、未だに説得力のある説は登場していません。
ナスカの地上絵は、ドイツ人のマリア・ライへさんを抜きにして語ることはできません。1903年にドイツで生まれ、29歳でペルーへ。ドイツ領事の子ども達の家庭教師や、リマでの教師活動をしながら、ナスカの地上絵を発見したアメリカ人考古学者ポール・コソックと出会い、地上絵に感化されます。私財を投げ打ち、まるで関心の無いペルー政府に対し地上絵の重要性を説き、人生の全てを賭けて保存活動を行いました。彼女の活動がなければ、地上絵は今頃消えていたかもしれませんね。彼女の功績により、地上絵は1994年にユネスコの世界文化遺産として登録。1998年、地上絵の近くで、彼女は95歳の生涯を閉じました。
■適期
通年 ※砂漠地帯の冬の時期(7月~9月)は雲が多くなり、雲が晴れるまで飛行待機となることがあります
旅程例
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おすすめ1
- Day 01 :リマ → マリア・ライへ博物館見学&展望台から地上絵を見る → ナスカ 標高580m
- Day 02 :ナスカ → ナスカの地上絵遊覧飛行(セスナ30分程度)→ リマへ
★おすすめ2
- Day 01 :リマ → ピスコ(もしくはイカ) 空港からナスカの地上絵遊覧飛行(セスナ1時間30分程度)→ リマへ
観光のポイント
- お時間が許せば地上絵のあるナスカまで足を伸ばし、地上絵が描かれた大地に実際に身を置いてみると、ナスカの地上絵をより身近に感じることができると思います。ナスカの大地にはマリア・ライへさんが作った高さ20メートルの展望台があり、「木」と「手」の絵、車の轍で消えかかっている「トカゲ(正直ほとんどわからない)」の絵を見ることができます。また自然の丘が展望台になっているところもあり、延々と続く直線の地上絵と平原の雄大な景色を眺めることができます。ナスカはリマからバスに乗って7時間かかりますので1泊する必要があります(専用車ならなんとか日帰りも可能ですが、かなりキツイ)。
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ナスカまで専用車でいく場合は、ほんの少しだけ寄り道すれば、ナスカよりも古い時代に描かれたといわれるパルパの地上絵を展望台から眺めることができます。
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ナスカに行く途中に小さなマリア・ライへ博物館があり、生前の仕事場の様子、彼女が書いた図面、使っていた測量道具や車、発掘された土器やミイラなどが展示されています。彼女と、妹のレナーテさんのお墓もあります。
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セスナの遊覧飛行中は、地上絵だけでなく、砂漠の大地の風景にもご注目。セスナは絵の上で左右に大きく旋回します。酔いやすい方は酔い止めを。
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さらに時間があれば、ナスカの町周辺の遺跡や墓地跡、砂漠の地下水源から水を得るために作られた太古の渦巻状井戸(驚くことに今でも現役)を見るツアーもあります。
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