広い世界の中でもペルーでしか自生していない「ペルー固有種」。雨季に入っているワスカラン国立公園内でラン科のワカンクを発見しました! 販売用に乱獲されることもあるようで、このまま後世までしっかり残ってほしいと切に願うばかりです。

ちなみに、この写真を Instagram @akira.inoue.nandiperu に投稿したら、自然学校時代の友人田神さん@toshi_netsukeがあるコメントをくれて、そのおかげでこの花の名前の由来に想いを馳せることができました。
「ワカンク」って、現地の言葉ケチュア語で「君は泣くだろう/Llorarás」という意味なんですね。なんでこんな名前が付いているのかなぁって、とっても気になっていて、周囲の人たちに色々聞いてみたんですが結局わからずじまいだったんです。
前述の友人のコメントは、「この花の中心の模様、顔に見えるね」というものでした。確かに! 全然気づかなかった。。。そうか、ということは、下に伸びる花びらが大きな涙のように見えるとしたら(もしくは涙が流れているように見えるとしたら)・・・
確かに泣いてるよ!!!!!(顔が笑ってるから嬉し泣きかwww)
もしこの解釈が正しければ、昔の人たちの感性は素晴らしすぎる。大きな拍手を送りたい気分になります。
後日談ですが、ネット上で調べていたら、クスコで口承伝承されていた伝説を見つけました。ただ、この伝説で言及されている花ワカンキは、ワスカラン国立公園で見られるワカンクと同じ属ですが種が違います。参考までに以下にご紹介しましょう。
Waqankiはケチュア語で “涙” を意味し、Masdevalliaは、花びらの中に雫が見られる。15世紀のインカの物語によると、アンデスの王国に若くて美しい姫がいた。彼女は勇敢でハンサムなインカの戦士と恋に落ちるも、この関係を知った王は「姫は太陽神と結ばれる運命にある」として、2人が会うことを禁じた。そのことを知った彼女は、悲しみのあまり泣きながらアンデス山脈を駆け抜け、美しい花「ワカンキ」になった。インカの戦士もまた、アンデスでこの花を見つけるたびに泣いたという。
Leyenda de Waqanki y el cronista Guamán Poma
他にも、「王がインカの戦士を捕らえて死刑にしようとしたが姫が懇願したため戦士は死刑を免れた。王はその後、この戦士に小部隊をつけ、ジャングルの反乱地域の鎮圧任務を命じた。しかしこの命令は、彼らが生きて戻ってこれないことを承知の上で行なったことだった。そのことを知った姫が戦士を探すためジャングルへ走って行くが見つからず、禁断の恋の終焉に泣き悲しみ、彼女の涙が落ちたところに美しい花が咲いた」などなど、異なる情報が散見しているようです。
その他のペルー固有種として、プルシュ(トケイソウ科)、オキ・マカ(リンドウ科)、アウリンシャ(ユリズイセン科)も目にすることができました。



曇りがちな状態がここ数日長く続いていましたが、この日は本当に運よく雲の間から次々と山々が姿を現してくれ、アンデス・コンドルの飛翔も近くで見ることができ、帰り際に虹出現のプレゼントまで! 本当に雨季の景色はダイナミックで美しい・・・。


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