ワラス近郊で比較的登りやすいブランカ山群内に位置するバユナラフ峰。専用車で行くヤカ谷奥までの道のりがかなりの悪路です。ヤカ谷4420m地点から登り始め、モレーンキャンプ4950mを経て頂上5686mを目指します。特別な登攀技術は必要ありませんが、事前の高度順応はもちろんのこと、アイゼン・ピッケルを使用した雪上歩行経験や十分な体力が必要です。6000m級の山々(ワスカラン峰、アルパマヨ峰等)を登られる前の高所順応登山としてもお勧めです。
静寂が支配する未明にモレーンキャンプ地を出発、氷河に取り付きます。アイゼンが雪面に食い込む音を聞きながら、後方に目をやるとワラスの町の明かりが遥か下方に見えるでしょう。北峰と南峰の間にあるコルに着いたらゴールは目前。斜度のきつい雪面を登り切ると美しい景色の広がる頂上に到着です。
<頂上標高> 5686m
<初登> 1971年7月5日:L.Ryan, R.Ryan